母体保護法指定医・日本産婦人科学会専門医
WHO/ユニセフ 赤ちゃんにやさしい病院

スタッフブログ

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2020年09月18日

実は、日本一の自慢です。

世間では「母乳率だけではない」という、よくご理解されていない方々のご批判があり、これまであえて表明しなかったのですが、当院の母乳育児率は、2001年の赤ちゃんにやさしい病院認定以来、ずっと95%前後を維持していて、近年は日本一なんですよ!特記すべきは出産後6ヶ月での完全母乳率が95%だということです。母乳育児支援をおこなっておられる方々にはその数字の意味がおわかりのことでしょう。そのデータは、公式文書である「赤ちゃんにやさしい病院における母乳育児のベンチマーク」(令和元年12月発行 日本母乳の会データ管理委員会編)に記載されています。この本は当院待合室に設置してありますので、どうぞご覧ください。

 

赤ちゃんに、生まれてこの方、一度もおっぱい以外の物を口に入れていない場合を「完全母乳」と定義されています。一度でも人工乳を与えた場合は「混合栄養」に分類します。全く母乳を与えていない場合が人工乳育児となります。この分類は、母乳だから良いとか、人工乳だからダメだとか評価しているのではありません。「一日一回くらい人工乳を与えているから母乳だよ!」でも、決して否定しているわけではなく、定義の問題であることを申し上げています。そこまで厳しい定義を持ってしても、前述のような結果が出ています。

 

妊娠中から十分に正しい知識を得て頂き、生活リズムや特に食事の見直しをしたり、乳首のケアを行なったりすることで母乳育児の準備をしていきます。分娩に対しても、母性を育み、かつ心身共に負担の少ない出産法であるソフロロジーを習得して頂き、達成感が高くお母さんにもやさしい出産を実際に経験され、産直後からの母児同意室と頻回授乳によって母乳育児を確立していきます。退院後も産婦さん個々に置いて必要なケアを必要な時に施し、切れ目のない育児支援をおこなっていきます。一ヶ月健診を過ぎましても、特に最近ではお母様のデイケアやショートステイでアフターケアする用意もあります。

 

こういった一連の流れの中で母乳育児の確立を通じて達成感のある育児を身につけて頂くことで、高い母乳育児率に繋がっているのです。結局、当院のお母様たちは日本一頑張っているということ、我々は適切にお手伝いをしているだけなんですけど!

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