赤ちゃんにやさしい病院
ユニセフ(国連児童基金)/WHO(世界保健機関)は1989年に「母乳育児の保護、促進、そして支援するために、産科施設は特別な役割を持っている」という共同声明を発表しました。世界中すべての国の産科施設に対して「母乳育児成功のための10カ条」を長期にわたって尊守し、実践する産科施設を「赤ちゃんにやさしい病院(BFH=Baby Friendly Hospital)として認定しています。
当院は、
熊本県で初めてかつ唯一
「赤ちゃんにやさしい病院」
として認定されています。
世界保健機関(WHO)・ユニセフは、すべての国のすべての産科施設に対して「母乳育児成功のための10カ条」を守ることを呼びかけ、これを長期にわたって尊守し、実践する産科施設を「赤ちゃんにやさしい病院」として認定することになりました。子どもの権利に基づき、不要なミルク(人工乳)投与をやめようということです。人工乳製造会社と利害関係にならないように、物質物的援助を受けない中立の立場にあらねばなりません。日本においては現在69施設、熊本では2施設が認定されています(2020年8月現在)。当院は2001年に認定を受けました。日本で19番目、熊本県では初めての認定です。
<2018年改訂>
1 | 母乳代替え品のWHOコードを遵守し、母乳育児の方針を文章にして、すべての職員、お母さん、家族にいつでも見ることができるようにすること。 また、母乳育児に関して、施設の監視、データ管理のシステムを確立すること。 |
---|---|
2 | 医療従事者が、母乳育児支援に十分な知識、能力、技術を持っていることを確認すること。 |
3 | すべての妊婦やその家族と、母乳育児の重要性と方法について話し合うこと。 |
4 | 出生直後から途切れることのない母子接触をすすめ、出生後できるだけ母乳が飲ませられるよう支援する。 |
5 | 母乳育児を始めたお母さんが、それを続けるために、どんな小さな問題にも対応して支援する。 |
6 | 医学的に適応がないのに、母乳以外の水分、糖水、人工乳を新生児に与えないこと。 |
7 | お母さんと赤ちゃんが24時間一緒にいられるようにすること(母子同室)。 |
8 | お母さんが、赤ちゃんの母乳を欲しがるサインがわかり対応できるように、授乳の支援をすること。 |
9 | 母乳びんや人工乳首やおしゃぶりを使うことの弊害について、お母さんと話し合うこと。 |
10 | 退院時には、両親と赤ちゃんがいつでも継続的な支援を利用できることを伝える。 |